赤字のサッポロを支えた意外なビジネス
「サッポロ22年ぶり最終赤字…」
2021年ビールメーカー大手のサッポロビールホールディングスは
2020年度の決算が22年ぶりに赤字になったことを発表しました。
「乾杯をもっとおいしく。」をモットーに
・エビスビール、
・生ビール黒ラベル
・サッポロ SORACHI1984
を展開するサッポロビールホールディングスですが、
2020年度はかなり苦しい年になってしまいました。
公表された資料によると、
ビールなどによる酒類事業は48億円の赤字。
レストランなどによる食品飲料事業はその約3倍…
169億円の赤字。
合わせて約220億円の大赤字です。
出所:サッポロホールディングスの決算短信(2020年12月期)
これだけあれば、350mlの黒ラベルを1億1,000万本買って
日本人のほぼ全員に配ることができます^^;
*黒ラベル1本:200円で計算
いかに巨大な赤字を抱えていたかがわかりますね…
2020年は新型コロナウイルスの影響で飲食店も大きな打撃を受けましたから、
このような結果になってしまうのも納得できます。
ですが、コロナの影響もあり2つの主力事業の業績が落ち込む中、
安定して黒字を出している事業があったんです。
それが…
不動産です。
実は同社、
・恵比寿ガーデンプレイス
・銀座プレイス
・サッポロ・ファクトリー
などの不動産を所有しており、
そこから安定的な利益を得ていたのです。
その額なんと…119億円。
主力事業2つが赤字の中、しっかりと黒字を出していたのです!
残念ながら、赤字を全てカバーすることは出来ませんでしたが、
経営を力強く支えていたことがわかりますね。
そして、2021年度第3四半期には
酒類事業:1.8億円の赤字
食品飲料事業:0.1億円の赤字
に対し不動産事業は285億円の黒字。
赤字を完全にカバーしています!
まさに「有事の不動産」ですね。
サッポロビールはコロナのように
本業が立ち行かなくなるリスクヘッジとして
不動産事業を展開していたのかもしれませんね^^;
先行きの見えない現代…
今回はコロナでたまたま飲食業界や旅行業界が
特に打撃を受けましたが、次は何が起こるかわかりません。
私たち個人も本業がうまくいかなくなるリスクに備えて
「有事の不動産」を持っておくと良いかもしれません。
良い不動産投資を。