お金の授業:No25「デリバティブとは」
デリバティブとは何か?超シンプルに説明しよう。
オレンジを例に撮ろう。オレンジを絞るとオレンジジュースができる。オレンジジュースはオレンジのデリバティブ(派生商品)だ。オレンジジュースから水を取り除くと濃縮オレンジジュースが出来上がる。これはさらなるデリバティブだ。
書籍『金持ち父さんの「これがフェイクだ!」』より
金融理論におけるデリバティブとは、より基本的な資産や商品などから派生した資産あるいは契約であり、「金融派生商品」と言われる。
ウォーレン・バフェットは、金融派生商品のことを「大量破壊兵器」と呼んだ。
実際にデリバティブにより多くの人が損害を受けたものにサブプライムローン問題がある。サブプライムローン問題について簡単に説明しよう。ちなみに、サブプライムローンとは融資基準を満たしていないローンのことだ。
- 家が値上がりしていたので、借金してでも家を買えば儲かっていた
- 銀行は返済能力の低い人のためにお金を貸した(サブプライムローン)
- 銀行はサブプライムローンの抵当権を投資銀行に売却した
- 投資銀行は購入したサブプライムローンを1つにまとめてパッケージ化して別の商品を作った(デリバティブ)
- 投資銀行はこれらのデリバティブを政府や投資ファンド、年金プラン等に売り付けた
- このデリバティブの信用力を高めるために、保険などの様々なデリバティブが作られて売られた
書籍『金持ち父さんの投資ガイド上級編』より
つまり、本来は返済能力の低い人に貸したお金(サブプライムローン)が様々に形を変えて、次々と売られていったのだ。
家の値段が無限に上がり続けることはない。ある時に、それ以上上がらなくなる。そして、高値で家を買った人は、借金の返済ができなくなるので損失覚悟で家を売る。そうすると家の値段が下がる。家の値段が下がると、また借金を返せなくなる人が家を売る。
このように家の値段が下がると同時に、借金を返済できなくなる人が次々と増えて、バブルが崩壊する。そうなると、サブプライムローンから派生した金融商品、つまりデリバティブが全て崩壊する。このようにして金融危機が発生した。
このようにデリバティブは、一見、危険極まりないものに思えるかもしれないが、ファイナンシャル・インテリジェンスを持つ人にとってはお金を産む道具でもある。
次の動画でそれを説明しよう。