投資家コース:No2「コインの裏表を見る」
金持ち父さんと貧乏父さんの最大の違いは2人が『見ている世界』にあった。貧乏父さんはいつも、『お金が十分にない世界』を見ていた。一方金持ち父さんは『お金があり余っている世界』を見ることができた。
あなたも、突然金持ちになった人が、また突然に貧乏になってしまうことを聞いたことがあるかもしれない。例えば遺産を相続したり、ラスベガスや宝くじで大当たりをした人の多くが、また突然貧乏になるのはなぜだと思うか?
その理由は、心理的に言って、彼らが知っているのはお金が十分にない世界だけだからだ。だから、突然に見つけた富を失い、自分たちが知っている唯一のお金の世界、お金が十分にない世界に舞い戻って同じことを繰り返すのだ。
ある人が「私にはそれを買うお金はない」と言う時、その人はコインの一方の面しか見ていない。「どうやったらそれが買えるようになるだろうか」と言ったその瞬間、コインのもう一方の面が見えてくる。問題は、たとえもう一方の面が見えたとしても、目だけで見ていることだ。
つまり、貧乏な人は金持ちを見ても、金持ちが表面でやっていることだけを見て、彼らが頭の中でやっていることを見逃してしまう。コインのもう一方の面を本当に見たいと思うなら、大金持ちの頭の中で何が起きているかを見なくてはいけない。
私が個人的にとても苦労したのは、『この世界はお金が十分にない世界だ』という考え方を捨てることだった。
1990年代初め、ドナルド・トランプは10億ドル近い個人の負債と、90億ドルの会社の負債を抱えていた。インタビューで、「そんなに負債があって心配しているか」と聞かれたトランプは、「心配するのは時間の無駄だ。心配は問題を解決しようとする私の邪魔になる」と答えた。多くの人が金持ちでない大きな理由は、決して起こらないかもしれないことについて心配しすぎるからだ。そして、その心配は『この世界はお金が十分にない世界だ』と考えているからだ。『お金があり余っている世界』が見えていれば心配することないのだ。
投資家レッスン2
あなたは、お金に関して2つの異なる世界、お金が十分にない世界と、お金が有り余る世界が存在し得ることが理解できるか?
Yes or No
今、あなたがお金が十分にない世界で生きているとして、お金が有り余る世界で生きていく可能性を探ってみたいと思うか?
Yes or No
書籍『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』より