ファイナンシャルリテラシーがリスクを減らす〜金持ちがお金のために働かない理由|投資家コースNo.13-3【金持ち父さん貧乏父さん】

ファイナンシャルリテラシーがリスクを減らす〜金持ちがお金のために働かない理由|投資家コースNo.13-3【金持ち父さん貧乏父さん】

投資家コース:No13-3「ファイナンシャル・リテラシーがリスクを減らす」
~金持ちがお金のために働かない理由~

あなたは「グレシャムの法則」を聞いたことがあるだろうか?『悪貨は良貨を駆逐する』というものだ。多くの人がこの法則を知らないばっかりにお金に苦労している。

古代ローマ時代、人々はよく銀貨や金貨の端を削った。つまり、他の人に渡す前に、硬貨の端からほんの少し銀や金を削った。そのため、硬貨は実際の価値を失い始めた。ローマ市民はバカではなかったから、まもなく硬貨が前より軽くなったことに気がついた。そして、何が起きているかわかると、金や銀の量が多い硬貨は使わずに取っておき、重さの軽い硬貨をもっぱら使うようになった。これが、悪貨が良貨を駆逐する、つまり良貨を流通経路から追い出すということだ。

そのうち、こんなふうに人々が硬貨を削るのを防ぐために、政府は硬貨の縁にギザギザをつけるようになった。価値のある硬貨の縁にギザギザがあるのはこのためだ。硬貨の縁のギザギザがヤスリで削り取られていれば、その硬貨に手が加えられたとわかる。

この「グレシャムの法則」は現代でも通用する。

アメリカ政府が貴金属を含んだ硬貨を作るのを辞めた時、グレシャムの法則が働きはじめた。政府が悪貨、つまり実際的な価値のない硬貨を作り始めた。すると人々はすぐさま、本当の銀貨や金貨を取っておいて、価値の低い、つまり形だけの硬貨、現在のお金を使うようになった。

金持ち父さんはこう言っていた。

「金持ちがお金のために働かないのは、お金の価値がどんどん下がっていることを知っているからだ。もし君が悪貨のために一生懸命に働き、資産と負債の違いや、いい証券と悪い証券の違いを知らないでいたら、君は一生お金のことで苦労するかもしれない。一番一生懸命に働いて、一番少ない給料しかもらっていない人たちが、お金の価値が常に減っていくと言うことで一番被害を被っているのは本当に残念なことだ。

悪貨が良貨を駆逐するから、一番大変な仕事をしている人たちが、楽な暮らしをするのに一番苦労するんだ。お金の価値はどんどん下がっている。だからお金の面で賢くあろうと思ったら、それ自体価値のあるもの、そしてそれと同時に、お金を作り出すことができるものを常に探さなければならない。そうしなければ、時間の経過とともに自分の経済状態を良くするどころか、遅れをとることになる。」

実感が湧かないかもしれないが、お金の価値はどんどん下がっている。だから、お金を得ることにフォーカスしてはいけない。それよりも、それ自体価値のあるもの、お金を生むものにフォーカスすべきなのだ。そうすれば、自ずとお金が手に入るのだ。

書籍『金持ち父さんの投資ガイド 入門編』より

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