たった2つのお金の問題
あるリタイアについての調査で、フィナンシャルプランナーのアドバイスを受けたことがあるアメリカ人の約半数は、ほとんど貯蓄がないことが明らかになっています。
金融の「専門家」だと思われているファイナンシャルプランナーのアドバイスの多くは、経費を削減し、出費を最低限に抑え、望んでいる生活水準よりも低い水準で生活するというものです。
これは経費削減以外のことを考える必要がないので、誰にでもできるいい加減なアドバイスです。
金持ち父さんは、「お金の問題はたった2つしかない。お金が足りないか、お金がありすぎるかだ。どちらの問題が」いい?」と言いました。
ほとんどの人は、お金が足りないという問題を抱えた家庭で育っています。私が2種類の家庭の影響を受けて育ったメリットは、両方の問題を知ることができたことです。
貧乏父さんは、良い給料をもらっていても、決して十分なお金を持っているようには見えませんでした。
金持ち父さんは、最初はあまりお金がなかったのですが、お金がありすぎる時にしか起きない問題に直面するほど、財産を増やしました。
2つの考え方
金持ち父さんは、人々が結局「お金が足りないからだ」という考えに至るのは、彼らが欠乏した考え方で世界を見ているからだと指摘しました。
彼らが知る世界は、決して十分ではないのです。
ある日突然、宝くじや相続の幸運によって金持ちになったとしても、大抵がそのお金を浪費し、また貧しくなります。金持ち父さんは、貧しい人は結局貧しいままだと確信していました。
そして、こういいました。
「ある人が、”そんな余裕はない”と言ったなら、
その人はコインの片側しか見えていない。“どうやったらその余裕が生まれるだろう?”と尋ねた瞬間、その人は
反対側を見始めることになる。」
経費削減と消費
あなたが人生の経済的安全を真に望むなら、「経費削減」はいい加減なだけでなく、間違ったアドバイスです。
賃貸向けマンションを所有しているとします。
あらゆるビジネスのように、賃貸物件では主に3つの項目があります。
1) 収入
2) 経費
3) 負債
それぞれの項目に対して、最初に質問すべきものは何で
しょうか。
収入−「どうすれば収入を増やせるか?」です。多くの場合、経済的問題の解決策は収入を増やすことです。不動産でこれを達成する方法は、空室を減らし、家賃収入を増やすことです。
経費−ほとんどが「どうすれば経費を削減できるか?」と間違った質問をします。
良い質問は「資産の価値を上げるために、どうすればお金をもっと効率的に使えるか?」
例えば、所有している賃貸物件の水道料金が高すぎる場合。そこで使用する水の量を削減して、経費を抑えることにしました。節水の結果、植物が枯れ始めました。景観が損なわれ、居住者は不満を抱くようになりました。
経費を削減する代わりの良いアイディアは、お金を使うことです。節約するのではなく、草木を追加するためにもっとお金を使うのです。
この支出により、居住者と入居予定者にとって、物件はより魅力的になりました。今や緑豊かな外観と雰囲気のおかげで、より多くの人がそこに住みたいと思うようになりました。
そのため賃料を引き上げることができました。
物件の価値が上がれば、賃料も上がります。
したがって、より大きなリターンを得るために借り入れを増やす必要があるなら、まさにこれをやるべきです。
価値や収入を増やすために、どうすればもっと効果的にお金を使えるかという質問は、個人の財力について尋ねるべき質問「お金を使って、もっとお金を稼ぐにはどうすればいいか?」と全く同じです。
収入に見合った生活をしろと言う代わりに、収入を増やせと私は言いたい。経費を減らすことではなく、収入を増やすことに焦点を合わせてください。
あなたの収入を増やすということは、あなた自身があくせく働くのではなく、あなたのためにお金があくせく働いてくれるようにお金をうまく利用するということです。
経費削減だけなら頭を使う必要はありません。お金を使わないようにするだけなので、誰にでもできます。お金を稼ぐためにお金を使う方法を理解するには、創造性と少しの勇気が必要です。これが経済的知性(ファイナンシャル・インテリジェンス)です。
ロバート・キヨサキ