“不労所得“は実は誤訳?
From:寺本隆裕
不労所得。
「金持ち父さん貧乏父さん」に出てくる代表的な表現なのですが・・・
これ、正確な訳だと思いますか?
どう思います?
“不労所得=働かずに入ってくる所得“。ロバート・キヨサキの本が出てから、このパワフルなコンセプトが広まっていますが、実はこの言葉。原文の単語は、
Passive Income
なんです。
Passive とは“受動的な“という意味。
(反対後はActive)
Incomeは収入とか所得の意味ですね。
なので、実際はPassive Income=“受動所得“がオリジナルの意味なんですよね。
彼のブログにある「3つのタイプの収入」のコラムには、「労働所得(earned income)」「ポートフォリオ所得(portfolio income)」「受動所得(passive income)」の3つに収入を分類しています。
労働所得がEarned Incomeなら、不労所得はUnearned Incomeというのが自然でしょう。
参考:
https://www.richdad.com/three-types-of-income
(英語のサイトに飛びます)
もちろん、受動的な所得=働く働かないにかかわらず得られる所得=不労所得、ということなので、これが著者の意図をくんだ翻訳者の意訳であることには違いありません。実際に、ものすごいインパクトがあったわけですしね。“不労所得“という翻訳は、彼を一気に有名にしましたし、彼のコンセプトを一気に広めるのに役立ちました。そういう意味においてはグッジョブな翻訳だといえます。
そして僕が今日これを書いているのは、この翻訳をディスりたいからではもちろんありません笑。(そんなことをしてもあなたの何の役にも立ちませんし、むしろいい翻訳やな〜と思っているくらいです…笑)
僕が伝えたいのはこれです:
「働かずに稼げるようになるために、働こう」
著者のコアメッセージ:
「不労所得を得ましょう」ではなく、
「労働所得を受動所得に変えましょう」
ロバート・キヨサキの本を読んで、不労所得を得られるようになる人、ならない人にはどんな違いがあるのでしょうか?
タイミング?
環境の違い?
それとも運??
もちろんそういった要素もあるでしょうが、僕が思う一つの大きな理由は、「労働所得を受動所得(不労所得)に変える」という彼の中心メッセージを読み取れたかどうかにあると思っています。
彼は一言も「働くな」とは言っていません。
「お金のために働くな」と言っているだけです。お金を稼ぐのは自分の労働によってではなく、自分の資産からだ、と言っているんです。
そして「そのような状態になれるように、一所懸命働きなさい」と言っています。より良い投資家やビジネスオーナーになるために、一所懸命「働きながら学びなさい」とアドバイスしているんです。
「不労」所得ではなく「受動」所得。
正確には彼は、不動産などの受動所得に加えて、株などからの所得である「ポートフォリオ所得」(ペーパーアセット)も推奨しています(この辺りは僕らが発行している、高配当投資の専門誌(月額817円(税抜)を参考にしてください)。
もしあなたがお金持ちになりたいと思っていて、投資家やビジネスオーナーになるための「勉強」にならない仕事をしているなら、、、その仕事は辞めて、もっといい仕事をさがしましょう。何かを売ること=セールスを学ぶことは、全ての基盤になります。
あるいはそれが叶わないなら、パートタイムで自分のビジネスを始めましょう。「投資」とは、他人のビジネスに自分のお金を預けることです。ビジネスをやったことがない人が、本当にいい投資家になれるわけがありません。