全人類がいなくなっても存在するもの
以前の私のツイッターでのつぶやきです。
金、銀、ビットコインの価格が高騰した本当の理由は、コロナのせいではなく、それらが金融システムに対するインフレへのリスクヘッジとなり得るからです。
1971年、ニクソン大統領が米ドルと金の交換を停止し、ドルには「価値の保存」機能(通貨は価値があるものとして未来のために保蔵しておけるという機能)がなくなったと言えるでしょう。悲しいことに、現代の貨幣の定義には「価値の保存」は含まれないも同然です。
1971年は、貧富の差が拡大し始めた年でした。
そして「金持ち父さんの教訓その1- 金持ちはお金のために働かない」が生まれたのです。
私は何度もこんな質問を投げかけます。
貨幣を増刷しているのは金持ち達で金利がゼロ以下という状況で、なぜお金のために働くのでしょうか?
1971年以降、ドルの価値が急速に低下したため、インフレが始まりました。株価と住宅価格が上昇し始めました。
世界経済は好景気でした。ですが残念ながら、それはもはやコツコツと積み上げてきたレンガ造りの家のような経済ではありませんでした。今日の世界経済は、巨大で目に見えない天空の城もしくは藁で作った城のようなものです。
もしバブルが崩壊すれば、株、債券、不動産、金、銀すべてが下落し、世界恐慌が始まるでしょう。
それが2008年に起きたことです。その日が来れば、すべては暴落するのです。
それはいつ起こるのでしょうか?誰にもわかりません。明日かもしれないし、今日から5年後かもしれません。10年後かもしれません。
私の友人のジム・リッカーズは、雪崩の比喩を使って、いつか来るであろう暴落とドル崩壊の可能性を説明します。
権力者たちは、こまめに雪中爆破し小規模の雪崩を意図的に起こして、そのスキーシーズンを台無しにしない。
その方法ではなく、より多くのスキーヤーを呼び込むために、蓄積していく雪をせき止めるバリケード(防壁)を作り続け、壊滅的な大雪崩の脅威は年々高まっていく。
そしてある日、ひとひらの雪が山頂に舞い落ちた時、バリケードは崩壊し、村は大量の雪の下敷きになるだろう。
市場が暴落するたびに、私たちの指導者達は問題を解決する代わりに偽物のお金を増刷します。
そのせいで借金の山はさらに高くなり、問題は年々不吉なものになっているのです。
世界は、借金、偽の投資、偽のお金の雪崩の下に埋もれようとしています。
今日、何十億人もの人々が、崩壊寸前の雪崩の下で生活しています。
彼らは超富裕層が所有する中央銀行制度から抜け出せません。
中央銀行の権力者たちは国民が選出したわけではないので、人々に答える必要がないのです。
だからこそ、金・銀(”神のお金”)とビットコイン(”人々のお金”)は中央銀行にとって脅威なのです。
雪崩が起こる前に、自分自身の資産を増やせば、山から離れることができます。
特に、金と銀は地球が誕生した時から存在し、私たち全人類がいなくなる時も存在し続けるということを忘れないでください。
ロバート・キヨサキ