学校で教えない17のお金の秘密
学校での生活が素晴らしい思い出になる子供達もいます。
その他の子どもたちにとっては、人生で最悪の思い出になります。
子どもはみな天才です。
残念ながら、その才能を教育システムが見出してはくれないかもしれません。それどころか、台無しにさえしているかもしれません。
偉大な天才の1人であるトーマス・エジソンは、彼の最初の教師によって「addled」と名付けられました。
「頭が狂っている」とか「頭が回らない」という意味です。
エジソンは学校を中退し、代わりに発明家と起業家になりました。
彼が設立した会社は、今日ジェネラル・エレクトリックとして知られており、世界を変える製品の数々を生み出しています。
蓄音機、撮影機、電球は代表的な発明です。
アルバート・アインシュタインも教師から良い印象を持たれてはいませんでした。
小学校から大学まで、担当教師は彼のことをぐうたらで、だらしがなくドジだと思っており、「彼は何も成し遂げない」と言ってたそうです。
それでも彼は、歴史において最も影響力のある科学者の1人となりました。
Genius(天才)は「Geni-in-us」の頭文字を取ったもので、私たちはみな精霊あるいは魔術師だという意味です。
すべての親は子どもの中に才能を見出します。
ほとんどの親が子どもの真の能力を彼らの夢にあることを知っています。
私たちは子どもたちが幼い頃から、彼らを喜ばせ、魅了し、挑戦させるアイディアや考え方から、その能力を垣間見るのです。
子どもの才能を守り、育むことは、親にとって最も重要な仕事です。
教育の危機
教育の「ビジネス」は世界で最も大きな産業の1つで、地球上のほぼ全ての人の生活に何らかの方法で影響を与えています。
アメリカ国勢調査局によると、2016年には米国で320万人の常勤教師を雇用している公立小学校と中学校だけで、6,709億ドルを費やしたことが報告されました。
米国だけでこの額ですから、世界的に見るとその額は急激に増加しています。
小学校から大学までの教育に数千億ドルが費やされているだけでなく、軍でも国の奉仕のために、数十億ドルを費やして若者を訓練しています。
将来の技術者たちに車や冷蔵庫、電気システムやコンピューターなどのメンテナンスと修理方法を教える職業訓練校と同様に、従業員の企業研修も十億ドル規模の巨大産業なのです。
しかし、お金の教育は少なくとも確立されているというのに、正式な学校制度とカリキュラムの分野ではまったくと言ってもよいほど注目されていません。
私たちは仕事に就いて、お金のために働くために学校に通うよう勧めるのに、子どもたちお金についてはほとんど、あるいはこれっぽっちも教えないのです。
次の統計は寂しくて驚くべき実体を伝えています。
生徒の90%がもっとお金について学びたいと思う一方、教師の80%はそれについて教えることをよく思ってません。
いつかそのうち、お金の教育がすべての学校のカリキュラムに導入されるでしょう。しかし、それは近い将来の話ではないのです。
私が教育システムの指揮を取ることができるなら、以下の17レッスンを含んだお金の教育プログラムを組むでしょう。
学校に行かなくても、ファイナンシャル・リテラシーを高める過程の一環として、
これらを自分で勉強し、学ぶのは役立つでしょう。
Lesson 1: お金の歴史
お金がどのように機能するのかを理解することは非常に重要なことで、その中で過去にどのようにお金が機能したかを勉強します。
お金は何世紀にもわたって、物々交換のようにかなりシンプルなものから、デリバティブのようにかなり複雑なものへと発展していきました。
物から始まりアイディアへと変化したために、実体がなく直感的に操作できるものではなくなってしまいました。
金持ちになるには、お金の勉強をすることが重要なのです。
以下に重要な出来事を紹介しましょう。
1903年 ロックフェラーの一般教育委員会が米国の教育システムを引き継ぐ
1913年 連邦準備制度の成立
1929年 大恐慌
1944年 ブレトン・ウッズ協定が締結
1971年 ニクソンがドルと金の交換を停止
1974年 議会が従業員退職所得保証法を可決
Lesson 2: 自分の財務諸表を理解する
金持ち父さんはよくこう言っていました。
「銀行は成績表を見せてほしいとは言わないが、財務諸表を見せてほしいと言う。しかし、それは学校の成績表と同じだ。」
ファイナンシャル・リテラシーの基本的要素の1つは、個人の財務諸表の読み解き方を知ることです。
Lesson 3: 資産と負債の違いを知る
多くの人が経済的な問題を抱える理由は、資産と負債の区別をつけることができないからです。
例えば、多くの人が自分の家が負債であることも知らず、資産だと思っています。
資産の簡単な定義は、ポケットに入るお金のことすべてを言い、負債はポケットからお金を取るものを言います。
Lesson 4: キャピタルゲインを狙う前にキャッシュフローを
多くの人がキャピタルゲイン狙いの投資(値上がりするものに賭ける)をしています。
残念なことに、今日多くの人がその賭けに負けています。
その投資はギャンブルに似ていますが、それほど楽しいものではありません。
キャピタルゲイン目的で投資をするのではなく、キャッシュフローとキャピタルゲインに注目した裕福な投資が成功すれば、二重の喜びになるでしょう。
Lesson 5: 3種類の収入
皆が給料からお金を得るわけではありません。
実際、金持ち父さんが収入には3種類あることを教えてくれました。
勤労所得、ポートフォリオ所得、そして不労所得です。
労働して給与を受け取っているのなら、勤労所得でお金を稼いでいることになります。
キャピタルゲインの売却でお金を稼いでいるのなら、ポートフォリオ所得でお金を稼いでおり、3つ目の不労所得は労働しているかどうかに関わらず稼ぐことができる所得のことを言います。
Lesson 6: キャッシュフロー・クワドラント
金持ち父さんによると、人は2種類に分けることができます。

彼らはキャッシュフロー・クワドラントの異なる2つの側面から世界を見ています。
簡単に説明すると、クワドラントの左側にはEとSがあります。
彼らは税金を最も多く支払い、時間をお金と引き換えにしています。そして、それぞれ違う考え方を持っているのです。
右側のBとIの人たちは少ない税金を払いますが、眠っている間にも彼らのために働いてくれる(あるいは投資によって)お金を資産の中に生み出しています。
Lesson 7: 貯蓄家は敗者
1971年、ニクソン大統領はお金のルールを変えました。
その年、彼はゴールドの窓を閉ざし、たちまちドル(ゴールドによって追いやられた)を通貨に変えました。
これは近代史の中でも最も大きな通貨の変更でしたが、この理由を知る人はほとんどいません。
貯蓄家が敗者なのは、この出来事があったためです。
ドルはインフレのせいで、価値を失い続けています。
要するに、将来あなたのお金で買えるものが、今よりも減るということです。
今日のお金のレッスンはここまでにします。
続きは次回、お楽しみに!

ロバート・キヨサキ